ネグリジェエ(絵本) はじまり

ある日、あるーひ、
こぶりなおうちにひとりの女の子がおりました。

名前はメメ。

ちょっとだけ強い声を出す、ひとりっ子の女の子でした。
これはそんな女の子メメが、
ときに横柄に、
ときに妖艶に
ときに殊勝に、
ときに
ときに

欲しいものを欲しいとねだる物語です。


女の子は森の近くに住んでいて、
となりのおうちにはカラスに似たオウムが住んでいて、
そのにはあなたのおともだちのおともだちのそのまたおともだちが住んでいて、
世の中毎日のんびり、だいたい平和なかんじで大丈夫です。
そもそも遠いおとなりの世界のほんとうの平和が見えるほどには、
私たちの目がよいはずはないのですから
無用な心配などやめて
どうでしょう?
こっそりそんな彼女のお散歩をのぞき見しませんか?
それはメルヘンですし
エキセントリックです。
ロマンティックですけど
リアルでもあります。
女の子はお気に入りの白いネグリジェエでぽつぽつてくてく歩き始めます。
(メメはそれをドレスと呼ぶんですけど!)


さあ、ようい
はじまりはじまり。