ネグリジェエ(絵本)

この本の読み方。


ここには、
正しいきまりなどありません。
嘘も本当もない。
そもそも嘘と本当の境界線があるなんて迷信、最初から存在しませんから
気の赴くままに楽しむがいいでしょう。


どのページを開いてもいいし、
どのページを壁に貼ってもいい。
どのページを人にプレゼントしてもいいし、
どのページを書き足して新しい物語にしてもいいし
いやいや、新しいページをあなたが作っても誰も気にしやしません。
1回も読まないページがあったらそれはきれいなままですし、
30回も読んだページがあったらそれはそれなりに汚れていることでしょう。
寝る前に読むとよく眠れるかもしれないし
目覚めて一番に読んだらその日はずっとリズムがいいかもしれない。
本とはきっとそういうもの
と、気がついたんならしめたもの、
たいていは楽勝です。

そうしてこうして、
目の前にあるものすべては、あなたの胸のうち次第。
きれいもきたないも、誰しも自分が見たいようにしか見やしませんから
一見地獄のようなこの世界も、それがあなたの望む理想郷。
いいかげんな言葉があなたを翻弄するも、
記憶は数秒、真実など過去にも未来にも存在しなくて、
今見た言葉は鐘の音を境にすべて消え去ることでしょう。
ただし
それこそがむしろ唯一の救いなのですから、
どうぞ安心してエッヴリシングご自由に。